日本看護技術学会HOME > 研究成果 > ポジショニング班
班長 | 大久保暢子(聖路加国際大学) 連絡先:nobu-okubo@slcn.ac.jp |
副グループ長 | 佐竹澄子(東京慈恵医科大学医学部) |
メンバー |
窪田静(愛媛県立医療技術大学保健科学部) 大宮裕子(目白大学看護学部) 松石健太郎(長野保健医療大学看護学部) 小林由紀恵(医療法人社団 誠馨会 新東京病院) 佐々木杏子(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部) |
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急性期からポジショニング班(ポジショニング)を行うことの必要性を問い、専門的看護技術としてポジショニングの検討、効果検証を行うことを目的とする。
第11回学術集会(2012年9月17日(月)8:30~10:10)において、交流セッション「背面開放座位~様々に進化した保持具とその適応患者について」を行いました。実践者の方々が臨床現場で提供している背面開放座位の方法と保持具を、事例と実践を交えながら紹介しました。早朝のセッションでしたが、42名の参加者の方々と活発な議論を交わしました。内容は以下の通りで、詳細は本学会誌に掲載予定です。
背面開放座位が臨床から誕生した経緯と、背面開放座位保持具が開発され発展した経緯、背面開放座位のエビデンスを蓄積していく過程が紹介されました。
千葉療護センターでは、交通事故による頭部外傷で脳損傷を受けた遷延性意識障害の慢性期患者を看護する中で、意識の改善など多くの効果が得られる背面開放座位を2005年より実施しています。慢性期では拘縮や筋緊張が著しい患者さんが多く、それらの事例を紹介し、効果や手技のポイントが紹介されました。
心臓血管外科の術後などの患者に背面開放座位を行っている事例を、実践が写真、循環動態のデータを交え紹介されました。導入のきっかけは術後の離床の際に簡便に端座位をとる方法としてSittan®に注目したこと。現在では術後の離床だけでなく、朝食時に活用するなど、様々な離床の場面に活用されるなど、現場で定着してきたことが報告されました。
人工呼吸をつけて鎮静をかけている患者、脳梗塞急性期の患者に多く実践している、関門医療センターICUの実践が動画を用いながらプレゼンテーションが行われました。使用しているおきたろう®は、背中が全面開放で前傾の端座位を取り、スクイージングを実施することができる点などが特徴であることなどが紹介されました。
3保持具を用いて、それぞれの保持具の使用方法や使用のポイント、姿勢保持の工夫や注意点などが紹介されました。呼吸器が装着されている模擬患者を、看護師、理学療法士・作業療法士が連携をとりながら起こしていくなど、実践の様子が具体的にわかるようなデモンストレーションが行われました。参加者の皆様は写真を撮ったりメモをとったり、活発に参加していただきました。
今後は、研究成果の蓄積に加えて、背面開放座位の適応患者やその方法、普及のための活動などについて幅広く検討していく予定です。
2010年5月発刊のインターナショナルナーシングレビュー臨時増刊号 146号(Vol.33,No.3)に、ポジション管理(ポジショニング)班の活動成果の一部が掲載されています。
掲載内容の概要
上記雑誌への掲載内容は、班活動の一部ですが、ご興味のある方は、ご参照頂ければ幸いです。今後、文献検討に用いた文献も本学会ホームページにアップしていく予定です。