9月27、28日に開催された第8回学術集会の晴天は、岩元大会長初め、事務局の皆様方からの、ようこそ旭川へ!!との声が届いたからに間違いないと思われました。この学術集会に合わせて、旭川市大雪クリスタルホールにおいて、第8回日本看護技術学会総会が開催されました。今回の総会では、昨年からの継続審議事項など、幾つかの重大な審議を予定しておりました。前日の評議委員会を経て、年1回の会員の皆さんと直接に話し合う場に臨みました。その中で審議可決された幾つかの重大な事項について速報します。
審議事項1:平成21年度予算案が可決された
理事会で予算案を計上してからすでに半年以上を経過しているが、今年度の予算が可決された。基本的にはこれまでの予算の支出項目を踏襲しながら、いくつかの重点予算配分と新規の予算が計上された。
(1) | 学術誌の発行費:本年度は第8巻3号が発行されることになり、各号の掲載論文数も増えているため。会員の皆さんの研究成果が社会還元されて、看護技術のエビデンスについての貴重な資料提供となる。 |
(2) | 委員会活動費の増額:特別委員会として、本学会が10周年を迎える平成23年までの3年間の限定で10周年記念事業企画委員会の設置について、昨年の総会で承認されたが、その活動のための運営費を計上した。 |
(3) | 新規に、学術集会貸付金を計上:これまでは、学術集会費として、学術集会の開催される年度に運営補助費を計上していたが、学術集会の準備のためには、前年度から運営会議を組織し会場の確保をする必要がある。そこで、貸付金の費目を新設した。 |
審議事項2:平成21年度事業案が可決された
事業の骨子は昨年度同様である。
(1) | 学術集会の開催(旭川市:岩元純学術集会長) |
(2) | 学術誌の発行(編集委員会において投稿論文数を増やす呼びかけや、査読委員を増員して協力を依頼するなどし、会員の皆様方の協力の下に、年2号から年3号の発行が見込まれている) |
(3) | 委員会活動による重要課題の重点的活動推進する。研究活動推進委員会では、学術集会時の大会長賞の選出方法について検討しなおすとともに、選出後の取り扱いについて、翌年度の総会に合わせて、優秀論文を顕彰し表彰することとした。なお、特別委員会として10周年記念事業企画委員会を追加した。10周年の総会時期に合わせて、看護技術に関する研究成果のまとめや学会活動を振り返る特別記念出版を予定している。 |
(4) |
その他、知識・技術の社会還元、関連団体との連携事業を推進する。そのひとつ、日本看護系学会協議会において、本年度役員改選があり、本学会から推薦した川島みどり先生が選出され、監事に就任した。 さらに日本看護系社会連合看護部会では、看護技術の診療報酬化に向けての申請する技術項目の提案を検討しているが、なかなか診療報酬が可決されない状況であることから、今後も継続して研究成果検討委員会を中心に資料収集しながらにつめて生きたい。 |
審議事項3:会則の一部改正
改定理由 |
(1)委員会規程の整備の必要がある。 (2)総会の開催時期からみて、会計年度との調整が必要である。 |
改定事項 | (1)については、会則「第7章 学会誌等」の規程を、「委員会」と改め、その内容を整備した(資料:会則改正参照)。(2)については、例年の総会の開催時期(これまでは9月から11月までの間に開催されてきた)から見て、会計年度は4月1日から翌年の3月31日とすることとした。ただし移行期の会計年度については、平成22年度予算を平成22年1月1日から平成23年3月31日まで(15ヶ月)とする。この改正に伴い現在の役員任期を3ヶ月延長し、平成23年3月31日までとする。 上記の改定に伴い、付則4)平成21年9月27日に一部改正された旨を記入する。 |
審議事項4:第10回学術集会長の選出
聖マリアンナ医科大医科大学病院統括看護部長である陣田泰子先生が推薦され承認された。なお副大会長には、日赤看護大学の本庄恵子先生(現理事)が予定されている。
報告事項5:その他の中から
1)平成23年度からの新役員の選出のために、選挙管理委員会規定に基づき、4名の選挙管理委員が推薦された。①小山敦代先生(明治国際医療大学)②岡崎美智子(京都橘大学)③茂野香おる先生(西武文理大学)④大津廣子先生(愛知県立大学)
2)第9回学術集会の案内
次年度の大会長の藤本悦子先生(名古屋大学医学部)から、大会開催地等の案内があった。昨年の総会において大会長に就任したときには、石川県立看護大学に所属しており金沢市での開催を予定していたが、その後名古屋大学に転勤されたことから、愛知県産業労働センター(名古屋駅前)を会場に開催準備を進めている。日程は平成22年10月23・24(土・日)とし、大会のメインテーマは「看護技術を解剖する」である。会員の皆さんの関心事である看護技術の骨組みと働きについて、思う存分に大々的に<解剖>を試みましょう。
3)大会長表彰式
平成20年度第7回学術集会において大会長賞を受賞し最優秀と評価された論文について表彰された。
受賞者 代表 | 谷地和加子氏(岩手県立中部病院) |
長谷川友美氏(岩手県立中部病院) | |
田子内紀子氏(岩手県立久慈病院) | |
藤井博英氏(青森県立保健大学健康科学部) |
研究テーマ
「外来化学療法を受けている患者への背部温罨法による倦怠感緩和効果」
著者を代表して、谷地和加子氏に表彰状と記念品が授与された。