日本看護技術学会

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ご挨拶

 このたび、私儀、日本看護技術学会の第7期 理事長を拝命いたしました。ついては、一言ご挨拶を申しあげます。

 本学会は、川嶋みどり先生、菱沼典子先生らが中心となられて2002年10月に創設された、わが国で唯一無二の看護技術の探究に特化した学術団体です。看護(学)にかかわるものにとって、ケア技術の質の向上は永続的な目標であります。小職も設立当初より参加させていただき、2006年には第5回学術集会を岡山市で主催致しましたが、いつの学術集会でも注目度の高い、重要な演題が目白押しで、会場のいたるところで参加者たちによる活発な議論が交わされ、2日間はあっという間に過ぎてしまいます。機関誌である日本看護技術学会誌にも、綿密に計画された優れたケア技術研究が集積され、看護学の発展に貢献してきました。本学会ではまた、先進的・独創的なケア技術の実践活用の推進と普及を積極的に行っています。そうした意味で、本学会は看護実践者にとっての情報リテラシーの拠り所であり、「よく見え、よく分かる、使えるケア技術」を創生する学術団体であるといえましょう。
 
 さて、世界は今、夢であって欲しいような悲壮な現実に直面しています。2019年の末に突如として出現した新型コロナウイルス感染症が瞬く間に世界中で流行し、人類は未曽有の試練の中にあります。とりわけ、感染患者の治療に携わる医療関係者は、確かな治療法も予防法もないまま、医療崩壊の危機に怯えながら過酷な業務を強いられています。ウイルスの驚くべき感染力で続々と数を増す感染患者の対応に、実践現場は疲弊しています。
 
 私たちの日常も、常識も、この数ヶ月の間に、すっかり変わってしまいました。朝晩健康チェックを欠かさず、頻回な手洗いやマスクの着用といった感染予防行動が最低限の常識となったのは奏功しましたが、手で触れるという行為がことごとく禁じられ、生きるために不可欠な空気さえ絶えず警戒して行動しなければなりません。そのために、大勢集まって楽しんだり、故郷の家族や友人に会うことも、当分は断念せざるをえない状況です。
 
 私たち人間は地球上に生息する動物で唯一、高度に発達した大脳(新皮質)を持っています。今、その知力でこのコロナ禍を克服すべく、世界中であらゆる方面からの精力的な挑戦が始まっています。本会の目的は「看護技術の検証と開発を追究し,看護実践の向上に寄与すること」です。本学会の第7期は、コロナ禍の只中にスタートしました。人を対象とする看護技術学研究も今、コロナ禍抜きでは進められません。その現実に立ち向かうためのケア技術研究に取り組むことは、本会の果たすべき役割と考えます。ケア技術の常識のどこがどう変わったのかを知り、コロナ禍に打ち勝ち、耐えうるケア技術を工夫・創生することに挑もうではありませんか。会員の方々はもちろん、すべての看護実践者、看護に関心と期待を寄せるすべての方々に懇請致しまして、新任のご挨拶とさせていただきます。

 

2020年7月 深井 喜代子