日本看護技術学会

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「理事長からのご挨拶」9年目を創造的に躍進し続けている本学会の今後に向けて

9年目を創造的に躍進し続けている本学会の今後に向けて

 “技”を問う学会、といえばやはり本学会であると胸を張って言いたい。“技”の問い方もいろいろある。身体に直接働きかける技、こころにあるいは関係性に働きかける技、経験に働きかけて表出を促す技、システムに働きかける技、etc・etc・・・。本学会の強みはなんといっても、生身のからだの中から問い直すという技の検証に興味関心を持ち続けている実践家・研究者が多いことがその一面であろうと思われる。特に今年度の学術集会(平成22年10月23,24日 ウインクあいち)における会長講演や、キーセッション、交流セッションや演題内容から見ても、そのことを実感した次第である。

 そのように思いつつ、これまでの学術集会抄録や学会誌をめくって見ると、興味深い演題が目白押しであった。それを反映しているかのように会員層も多岐にわたっている。臨床と教育研究者との会員構成上のバランスも取れている。何とか、技の効果を患者さんに届けたいと願っている人たちである。そのために、毎日それぞれの職場において苦労しているという実情が感じられる研究発表が多い。

 今年で3年目を迎えた役員組織であるが、選挙管理委員会のご苦労により、新理事の選出も終わり、総会の席で皆さんに承認をいただいた。とても強力・有能な新理事・新評議員の方々の顔ぶれである。これまで活動してきた各委員会活動の総まとめをしていくとともに、第10回の学術集会に向けての特別企画(10周年記念誌の発行により、この10年間の本学会の知見を総まとめして会員の皆さんに届ける)も執筆をお引き受けいただいた諸会員の皆様方の苦労に頼みつつ、順調に進んでいる。

 看護ケアの多くは、からだに働きかけて、相手に変化を引き起こしていくもの、健康のために必要な、良い反応を引き起こさせるもの、苦痛や痛みを緩めるというかかわりも当然その中に含まれる。しかし、看護のかかわりは穏やかで、時間をかけて繰り返し提供されることによって、その威力を発揮するという特徴がある。なぜなら、その人自身に備わっている本来の力を目覚めさせ、引き出し、高めていくという本来の医療技術の神髄がそこにあるからである。手っ取り早い治療技術によってでは回復できない体の症状があることに、多くの患者さんが気づき始めている。平成24年度の診療報酬改定に向けた検討会でも、そのことを十分に評価してもらいたいものである。

 

理事長 小板橋喜久代